現代宗教研究第44号 2010年03月 発行
平成２１年度日蓮宗現代宗教研究所彙報
平成二十一年度日蓮宗現代宗教研究所彙報
研究員・顧問・嘱託名簿（平成二十二年三月一日現在）
【研究員】
東京都妙圓寺修徒 坂輪宣政
千葉県本休寺住職 岩田親靜
栃木県等覚院住職 藤崎善隆
山梨県円明寺住職 小林康洋
新潟県妙法寺寄在 小瀬修達
石川県妙相寺住職 河崎俊宏
福井県蓮尚寺修徒 野村佳正
福井県大蓮寺住職 中村龍央
大阪府宗林寺修徒 髙平妙心
和歌山県龍光寺修徒 松森孝雄
兵庫県廣済寺住職 石伏叡齋
福岡県妙法寺修徒 延本妙泉
福岡県妙立寺住職 塩入幹丈
山形県常信寺修徒 大乘文晴
秋田県法華寺修徒 齋藤宣裕
北海道護国寺住職 原 一彰
【顧 問】
千葉県妙弘寺住職 田澤元泰
千葉県釋迦寺住職 影山教俊
埼玉県本応寺住職 星 光喩
山梨県法傳寺住職 仲澤浩祐
静岡県本覚寺住職 望月哲也
静岡県本光寺住職 石川浩徳
三重県顕本寺住職 伊藤如顕
三重県本覚寺住職 伊藤立教
兵庫県妙法華院住職 新間智照
福岡県眞浄寺前住職 中村潤一
岩手県本増寺住職 木村勝行
【嘱 託】
東京都法華寺住職 石川修道
神奈川県善行寺修徒 灘上智生
神奈川県本遠寺住職 町田順文
千葉県法蓮寺前住職 山田孝行
千葉県妙国寺住職 馬渡竜彦
千葉県円通寺住職 遠藤了暉
千葉県妙長寺住職 岩本泰寛
茨城県四恩結社教導 小林貫誠
栃木県妙建寺住職 西口玄修
山梨県善国寺住職 川名湛忍
山梨県立本寺住職 石原顕正
愛知県妙本寺住職 馬島浄圭
大阪府宗林寺前住職 有本智心
兵庫県蓮正結社教導 松田英秀
香川県宗泉寺修徒 成田東吾
福岡県南正寺住職 牟田口義隆
宮崎県妙源寺住職 黒木源章
宮城県法運寺住職 梅森寛誠
山形県善立寺住職 鈴木大道
青森県日精寺住職 佐藤拓温
北海道瑞玄寺住職 伊藤美妙
北海道本行寺住職 原 顕彰
人 事
平成二十一年三月三十一日
任期満了
研 究 員 坂輪 宣政
〃 大西 英充
〃 宇都宮恵禎
〃 山田 孝行
〃 吉村 是修
〃 馬島 浄圭
〃 野村 佳正
〃 中村 龍央
〃 松森 孝雄
〃 武藤 晃俊
〃 原 一彰
四月一日
研究員委嘱
東京都妙圓寺修徒 坂輪 宣政
福井県蓮尚寺修徒 野村 佳正
福井県大蓮寺住職 中村 龍央
和歌山県龍光寺修徒 松森 孝雄
北海道護国寺住職 原 一彰
嘱託委嘱
神奈川県本遠寺住職 町田 順文
千葉県法蓮寺前住職 山田 孝行
愛知県妙本寺住職 馬島 浄圭
青森県日精寺住職 佐藤 拓温
四月二十日
遷化
現宗研顧問 秋永 智徳
十二月十九日
任期満了
現宗研所長 田澤 元泰
現宗研顧問 影山 教俊
現宗研顧問 仲澤 浩祐
〃 望月 哲也
〃 石川 浩徳
〃 伊藤 如顕
〃 伊藤 立教
〃 新間 智照
〃 木村 勝行
現宗研嘱託 石川 修道
〃 灘上 智生
〃 町田 順文
〃 山田 孝行
〃 馬渡 竜彦
〃 遠藤 了暉
〃 岩本 泰寛
〃 小林 貫誠
〃 西口 玄修
〃 川名 湛忍
〃 石原 顕正
〃 早坂 鳳城
現宗研嘱託 馬島 浄圭
〃 野村 環右
〃 有本 智心
〃 松田 英秀
〃 成田 東吾
〃 牟田口義隆
〃 黒木 源章
〃 梅森 寛誠
〃 鈴木 大道
〃 佐藤 拓温
〃 伊藤 美妙
〃 松本 真美
〃 原 顕彰
十二月二十二日
所長就任
広島県妙長寺住職 三原 正資
平成二十二年一月十四日
顧問委嘱
千葉県妙弘寺住職 田澤 元泰
千葉県釈迦寺住職 影山 教俊
埼玉県本応寺住職 星 光喩
山梨県法傳寺住職 仲澤 浩祐
静岡県本覚寺住職 望月 哲也
静岡県本光寺住職 石川 浩徳
三重県顕本寺住職 伊藤 如顕
三重県本覚寺住職 伊藤 立教
兵庫県妙法華院住職 新間 智照
福岡県眞浄寺前住職 中村 潤一
岩手県本増寺住職 木村 勝行
嘱託委嘱
東京都法華寺住職 石川 修道
神奈川県善行寺修徒 灘上 智生
神奈川県本遠寺住職 町田 順文
千葉県法蓮寺前住職 山田 孝行
千葉県妙国寺住職 馬渡 竜彦
千葉県円通寺住職 遠藤 了暉
千葉県妙長寺住職 岩本 泰寛
茨城県四恩結社教導 小林 貫誠
栃木県妙建寺住職 西口 玄修
山梨県善国寺住職 川名 湛忍
山梨県立本寺住職 石原 顕正
愛知県妙本寺住職 馬島 浄圭
大阪府宗林寺前住職 有本 智心
兵庫県蓮正結社教導 松田 英秀
香川県宗泉寺修徒 成田 東吾
福岡県南正寺住職 牟田口義隆
宮崎県妙源寺住職 黒木 源章
宮城県法運寺住職 梅森 寛誠
山形県善立寺住職 鈴木 大道
青森県日精寺住職 佐藤 拓温
北海道瑞玄寺住職 伊藤 美妙
北海道本行寺住職 原 顕彰
研究・調査分担一覧
─順不同、敬称略、◎は代表、○は副代表─
〔共通テーマ〕
Ｈｏｗ ｔｏ 立正安国
１．現代教化学部門 ◎灘上智生 ○西口玄修
○四海帰妙のための教学論〔本門の題目〕
○政治（国家）と宗教〔含立正平和運動・剣法９条問題〕
○環境問題
○生命倫理〔含再生医療・ｉＰＳ細胞〕
○自然科学と仏教
○国内宗教研究Ⅰ〔創価学会・興門系教団〕
○国内宗教研究Ⅱ〔他教団研究・新宗教・スピリチュアリズム〕
○海外宗教研究
塩入幹丈・町田順文・西口玄修
野村佳正・有本智心・佐藤拓温
齋藤宣裕・梅森寛誠・三好和美
藤崎善隆・小林貫誠・牟田口義隆
石伏叡齋・灘上智生・高橋純子
小瀬修達・石川修道・早坂鳳城
大乘文晴・黒木源章・松本真美
松森孝雄・髙平妙心・馬島浄圭
２．現代教団部門 ◎馬渡竜彦 ○石原顕正
○社会変動〔少子高齢化・人口減少〕と宗教活動〔含葬儀問題〕
○教団教育制度・檀林研究〔含他教団教育制度研究〕
○過疎地寺院
○寺院と危機管理（防災）
○日蓮宗の寺庭婦人
○国内宗教研究Ⅲ〔葬送儀礼の民俗的研究〕
○ＩＴ〔中央教化センター機能・相互ウェブ会議・現宗研ＨＰ〕
原一彰・馬渡竜彦・松田英秀
岩田親靜・伊藤美妙
河崎俊宏・原顕彰
小林康洋・川名湛忍・石原顕正
延本妙泉・山田孝行・丸山賀子
坂輪宣政・野村環右
中村龍央・遠藤了暉・岩本泰寛・成田東吾・鈴木大道
３．日蓮宗近現代史〔日蓮宗アーカイブ〕
坂輪宣政・伊藤立教・工藤信人・高橋延定
４．研究所交流
影山教俊・伊藤立教・早坂鳳城
５．教研会議と教化センター
坂輪宣政・岩田親靜・藤崎善隆・中村龍央・松森孝雄・原一彰
影山教俊・伊藤立教
灘上智生・馬渡竜彦・山田孝行・西口玄修・石原顕正・早阪鳳城
６．研究例会 ◎藤崎善隆 ○原一彰
坂輪宣政・岩田親靜・藤崎善隆・小林康洋・小瀬修達
河崎俊宏・野村佳正・中村龍央・髙平妙心・松森孝雄
石伏叡齋・延本妙泉・塩入幹丈・大乘文晴・齋藤宣裕・原一彰
７．顧問会
田澤元泰・影山教俊・星光喩・仲澤浩祐・望月哲也・石川浩徳
伊藤如顕・伊藤立教・新間智照・中村潤一・木村勝行・秋永智徳
平成二十一年度事業報告
１、教化研究会議
【１】第四十二回中央教化研究会議
期 日 平成二十一年九月十日（木）・十一日（金）
会 場 日蓮宗宗務院
参加人数 一五三名
資料展示 教区教研や教化センターが作成・発行した教化資料・発行物の展示を実施。
テーマ 立正安国を如何に実現するか─教化学の確立に向けて
開催趣旨（開催要綱原文のまま）
百年に一度と言われる世界不況の嵐が吹き荒れる中、『立正安国論』奏進七百五十年は幕を開けました。
春には、Ｈ１Ｎ１亜型の新型インフルエンザが発生、五月には国内感染も確認されました。七月二十二日、奏進七百五十年記念の日から六日後に、国内では四十六年ぶりの皆既日食が観測されます。
偶然の巡り合わせ、かもしれませんが……。
この五年間、「日蓮宗の教化学を考える」をテーマとしながら、中央教研を開催して参りました。
「教化学」は現宗研のメイン・テーマであり、中央教研が開かれ続ける限り継続されるべきテーマではありますが、『立正安国論』奏進七百五十年を迎える今日は、立正安国を実現するための教化学を確立して行くべき秋でもあらねばならないと申せましょう。
そこで、本年の中央教研では、現代宗教研究所所長田澤元泰により、「『立正安国』と教化学」と題して問題提起としての基調報告を行った上で、現宗研の研究項目に即した分科会で問題提起と討議を行い、「立正安国」に繋がる実際的な取り組みを考えてみたいと思います。
更に、「生命の絶対尊重」を基本精神とし、「いのちに合掌」をスローガンとして展開している宗門運動に鑑み、現代の「いのち」をめぐる状況を考える一助ともなるよう、ベストセラー『生物と無生物のあいだ』の著者である分子生物学者の福岡伸一氏（青山学院大学教授）に「『生命』とは何か」と題して記念講演をして頂き、結びとします。
開催方式（開催要綱原文のまま）
①基調報告「『立正安国』と教化学」
田澤元泰師（日蓮宗現代宗教研究所所長）
②基調報告を問題提起として、現宗研研究調査事項に連動した左記の六分科会を開催します。
Ⅰ．立正安国と教化学
Ⅱ．広い「安国」─多様化する問題への取り組み
Ⅲ．環境問題にどう取り組むか〜間伐材塔婆の事例から
Ⅳ．防災・減災ワークショップ─てらこや
Ⅴ．ＩＴと教化
Ⅵ．裁判員制度を考える
③全体会議で六分科会の報告を聞き、テーマ「立正安国を如何に実現するか─教化学の確立に向けて」にまとめます。
④記念講演「『生命』とは何か」
福岡伸一氏（青山学院大学教授 分子生物学）
⑤各教区教研会議報告書や討議資料、管区並びに教化センターで作成された教箋等の教化資料を展示し、教化情報のコーナーで宣伝します。各寺院教会結社や個人有志で発行のものは、各管区（教化センター）に委託してください。
日 程
第一日目 九月十日（木）
受 付 一〇時〇〇分
開 会 式 一〇時三〇分
基調報告 一一時〇〇分〜一二時三〇分
質疑応答 一二時三〇分〜一二時四五分
写真撮影 一二時四五分〜一二時五五分
昼食・移動 一二時五五分〜一三時四〇分
分 科 会 一三時四〇分〜一七時〇〇分
移 動 一七時一五分
夕 食 会 一八時三〇分〜二〇時〇〇分
第二日目 九月十一日（金）
朝 食
移 動 八時〇〇分
分 科 会 九時〇〇分〜一〇時四五分
移 動 一〇時四五分〜一一時〇〇分
全体会議 一一時〇〇分〜一二時〇〇分
昼 食 一二時〇〇分〜一二時四五分
記念講演 一二時四五分〜一四時一五分
質疑応答 一四時一五分〜一四時三〇分
閉 会 式 一四時三〇分〜一四時四五分
解 散 一四時四五分
参加者 教区教研運営委員、或いは内容に関心がある教師。
【２】教区教化研究会議
十一教区にて開催。日時・テーマは次の通り。
●第二十九回九州教区教化研究会議
六月四日〜五日 熊本県熊本市
熊本全日空ホテルニュースカイにて
テーマ「現代への仏教的アプローチ」
パネルディスカッション
第一分科会「いのちの活動〜こうのとりのゆりかご『赤ちゃんポスト』〜」
蓮田太二氏（慈恵病院理事長）
第二分科会「寺院運営〜これからの寺院運営をどうしていくか〜」
小谷みどり氏（第一生命経済研究所主任研究員）
第三分科会「但行礼拝〜裁判員制度にどう参加するか〜」
長谷川正浩師（愛知県蘇東教会担任・弁護士）
全体会議
●第三十九回近畿教区教化研究会議
六月十九日 兵庫県神戸市 神戸市教育会館にて
テーマ「葬儀離れから考える次世代教化」
基調講演「ぼくが葬儀屋さんになった理由〜ほんとうのお葬式を求めて〜」
冨安徳久氏（株式会社ティア 代表取締役）
分散会
全体会議
●第三十三回中四国教区教化研究会議
六月二十五日〜二十六日
広島県広島市 広島ガーデンパレスにて
テーマ「新宗教と現代社会〜我々に足りないものは何か？〜」
基調講演「新宗教と現代社会〜我々に足りないものは何か？〜」
犀角独歩氏（日本脱カルト研究会前理事長）
４分散会
全体会議
●第三十三回北海道教区教化研究会議
八月二十五日 北海道札幌市
アパ・ホテル＆リゾート札幌にて
テーマ「宗教とメディア 〜メディア活用の戦略と実践〜」
基調講演１「メディアの社会的影響力と危険性」
川崎泰資氏（学校法人椙山女学園理事・元ＮＨＫ政治部官邸キャップ・ボン支局長）
基調講演２「創価学会のメディア戦略とメディア支配」
乙骨正生氏（ＦＯＲＵＭ21編集発行人・ひがしむらやまエフエム開局者・ジャーナリスト）
●第二十八回東北教区教化研究会議
九月二十九日〜三十日
岩手県盛岡市 ホテル ニューカリーナにて
テーマ「こころの病（やまい）と支援〜自死を未然に防ぐために我々が出来ること〜」
基調講演「こころの病と支援」
智田文徳氏（社団医療法人智徳会岩手清和病院理事長）
全体会議
●第三十三回中部教区教化研究会議
十月二十九日
愛知県一宮市 アイプラザ一宮にて
テーマ「現代へのアプローチ〜現代世相と立正安国〜」
基調講演「スピリチュアル・ブームと宗教〜立正安国・お題目結縁運動は今何をすべき〜」
楠山泰道師（大明寺住職・日本脱カルト研究会常任理事）
第１分科会「新宗教の問題点を学ぶ」
第２分科会「若い世代へのアプローチ」
第３分科会「寺院の公益性を考える」
全体会議
●第二十六回北陸教区教化研究会議
十二月四日
新潟県新潟市 ホテルオークラ新潟にて
基調講演「本化仏教と社会参加」
井本勝幸師（報恩寺副住職）
第１分科会「ボランティア活動と寺院活動との両立をするには」
第２分科会「立正安国の精神で世界平和を実現するには」
全体会議
●第十六回北関東教区教化研究会議
平成二十二年二月二十四日〜二十五日
茨城県水戸市 ホテルレイクビュー水戸にて
テーマ「仏教の再生に向けて〜葬儀・法事の意義を考えながら〜」
基調講演「仏教の再生に向けて〜歴史と現在〜」
末木文美士氏（国際日本文化研究センター教授）
３分散会
全体会議
●第三十四回京浜教区教化研究会議
平成二十二年二月二十六日
東京都新宿区 常圓寺にて
テーマ「自死者の葬儀を通じて社会問題を考える」
基調講演１「自殺者３万人時代に追いやる日本の難点」
宮台真司氏（首都大学東京）
基調講演２「自殺させない地域社会をつくるために」
清水康之氏（元ＮＨＫディレクター）
基調講演３「東京都における自殺総合対策について」
中澤知子氏（東京都福祉保険局保健政策部副参事）
基調講演４「自死という“いのち”の問題にどう向き合うか」
藤澤克己師（浄土真宗本願寺派安楽寺住職・「自殺対策に取り組む僧侶の会」代表）
10分散会「自殺対策〜われわれに何ができるか」
全体会議
●第二十七回千葉教区教化研究会議
平成二十二年三月五日
千葉県九十九里町 サンライズ九十九里にて
テーマ「現代における立正安国とは〜立正安国論奏進七五〇年を迎えて〜」
基調講演「現代における立正安国とは」
蓑輪顕量師（龍蔵寺修徒・愛知学院大学教授）
３分散会
全体会議
●第三十四回山静教区教化研究会議
平成二十二年三月十六日
山梨県身延町 身延山大学にて
テーマ「現代社会の諸問題を考える〜危機、災害に対する宗教的取り組み〜」
・我々はどのようにみているのか
・我々には何ができるのか
基調講演「被災地の人々から学んだもの」
石原顕正師（立本寺住職・ＮＰＯ法人災害危機管理システムEarth理事長）
４分散会
全体会議
２、研究・調査活動
【１】左記の各プロジェクトチームにおいて、それぞれ研究・調査を進めた。
●現代教化学部門
〈藤崎善隆・小瀬修達・野村佳正・髙平妙心・松森孝雄・石伏叡齋・塩入幹丈・大乘文晴・齋藤宣裕・高橋純子・三好和美各研究員、石川修道・灘上智生・町田順文・小林貫誠・西口玄修・早坂鳳城・馬島浄圭・有本智心・牟田口義隆・黒木源章・梅森寛誠・佐藤拓温・松本真美各嘱託〉
①四海帰妙のための教学論（本門の題目）
②政治（国家）と宗教（含立正平和運動・憲法九条問題）
③環境問題
④生命倫理（含再生医療・ＩＰＳ細胞）
⑤自然科学と仏教
⑥国内宗教研究Ⅰ（創価学会・興門系教団）
⑦国内宗教研究Ⅱ（他教団研究・新宗教・スピリチュアリズム）
⑧海外宗教研究
●現代教団部門
〈坂輪宣政・岩田親靜・小林康洋・河㟢俊宏・中村龍央・延本妙泉・原一彰・丸山賀子各研究員、山田孝行・馬渡竜彦・遠藤了暉・岩本泰寛・川名湛忍・石原顕正・野村環右・松田英秀・成田東吾・鈴木大道・伊藤美妙・原顕彰各嘱託〉
①社会変動（少子高齢化・人口減少）と宗教活動（含葬儀問題）
②教団教育制度・檀林研究（含他教団教育制度研究）
③過疎地寺院
④寺院と危機管理（防災）
⑤日蓮宗の寺庭婦人
⑥国内宗教研究Ⅲ（葬送儀礼の民俗的研究）
⑦ＩＴ（中央教化センター機能・相互ウェブ会議・現宗研ＨＰ）
●日蓮宗近現代史（日蓮宗アーカイブ）
〈坂輪宣政・高橋延定・工藤信人各研究員、伊藤立教顧問〉
●研究所交流
〈早坂鳳城嘱託、影山教俊・伊藤立教各顧問〉
●教研会議と教化センター
〈坂輪宣政・岩田親靜・藤崎善隆・中村龍央・松森孝雄・原一彰各研究員、影山教俊・伊藤立教各顧問、灘上智生・山田孝行・馬渡竜彦・西口玄修・石原顕正・早坂鳳城各嘱託〉
●研究例会
〈坂輪宣政・岩田親靜・藤崎善隆・小林康洋・小瀬修達・河㟢俊宏・野村佳正・中村龍央・髙平妙心・松森孝雄・石伏叡齋・延本妙泉・塩入幹丈・大乘文晴・齋藤宣裕・原一彰各研究員〉
●顧問会
〈田澤元泰・影山教俊・星光喩・仲澤浩祐・望月哲也・石川浩徳・伊藤如顕・伊藤立教・新間智照・中村潤一・木村勝行各顧問〉
【２】研究講座・教化学研究集会・研究懇談会を開催した。
●五月二十九日、教化学研究集会を北海道函館市ホテル函館ロイヤル（北海道南部宗務所）に於いて開催した。
基調講演「現代社会に立正安国論を活かすには」
髙佐宣長師（現代宗教研究所主任・善行院住職）
●八月二十七日、教化学研究集会を静岡県静岡市清水テルサ（静岡県中部宗務所）に於いて開催した。
テーマ「ひろめよう合掌の心」
基調講演「宗教法人の公益性を考える」
長谷川正浩師（日蓮宗顧問弁護士・蘇東教会担任）
●九月五日、大阪府大阪市大阪府社会福祉会館に於いて、第二回大阪市教化研究会議を開催した。
テーマ「システムとしての寺院〜法華信仰の絆」
基調講演「京都町衆と法華信仰」
中尾堯文師（立正大学名誉教授・十林寺修徒）
全体会議
●九月二十九日、杉塔婆普及講習会を宗務院に於いて開催した。
基調講演「東京の山を守るために」
田中惣次氏（森林業家）
●十一月五日、第十回日蓮宗教化学研究発表大会を宗務院に於いて開催した。
「現代と仏教〜我々は社会とどのように向き合うのか」
岩田親靜師（千葉県本休寺住職・現宗研研究員）
「現代は悪国か邪法の国か」
塩入幹丈師（福岡県妙立寺住職・現宗研研究員）
「『いのちに合掌』は『命を以て償え』ではあるまいに」
梅森寛誠師（宮城県法運寺住職・現宗研嘱託）
「裁判員制度と宗教者」
髙佐宣長師（東京都善行院住職・現宗研主任）
「立正平和活動に対する提言〜中央教化研究会議の議論から〜」
野村佳正師（福井県蓮尚寺修徒・現宗研研究員）
「日蓮宗信仰と戦前大陸での宣撫活動─八木沼丈夫を中心として─」
坂輪宣政師（東京都妙圓寺修徒・現宗研研究員）
「日蓮聖人の賢王思想について」
石川修道師（東京都法華寺住職・現宗研嘱託）
「二人の私」
原顕彰師（北海道本行寺住職・現宗研嘱託）
「映画『おくりびと』と葬儀教化」
伊藤立教師（三重県本覚寺住職・現宗研顧問）
「憲法改正論議を布教の現場から考える」
内藤祐清師（愛知県本縁寺住職）
「大逆事件の真実と僧侶たち……熊野からの報告」
中田重顕氏（三重県本乗寺檀信徒）
「身延山五重塔に靡く平和の風─詩人三好達治のメッセージ」
三谷祥祁師（大阪府観世音寺住職）
「法華ボサツは星座に」
服部即明師（愛知県泉龍寺前住職）
「村上春樹文学の宗教性」
三原正資師（広島県妙長寺住職）
「戦国時代の中央政権交代と京都大本山本圀寺の歴世交代」
三好龍孝師（大阪府本澄寺住職）
「『伝わるからだ』の探求②〜五十展転のメソード〜」
釈一祐師（岐阜県寶光寺住職）
「檀信徒も真剣に取り組もう宗門運動」
池上宗俊氏（北海道妙寿寺檀信徒）
「報恩感謝のお会式を盛りあげてまいりましょう」
大森ゆきゑ氏（神奈川県延寿寺寺庭婦人）
「布教のヒント」
有本智心師（大阪府宗林寺住職・現宗研嘱託）
「教化学の意義と臨床仏教について」
影山教俊師（千葉県釋迦寺住職・現宗研顧問）
特別発表
「日蓮宗の自死対策の現状について」
吉田尚英師（東京都永壽院住職・東京都南部教化センター長）
「立正平和運動五十年を振り返って」
新間智照師（兵庫県妙法華院住職・現宗研顧問）
●平成二十二年二月九日、第二十回法華経・日蓮聖人・日蓮教団論研究セミナーを、講演を公開講座とし、セミナー懇談会を宗務院で開催した。
テーマ「葬式仏教を考える」
講演「葬式仏教は仏意に適わないのか」
鈴木隆泰師（山口県立大学教授・善應院住職）
「戦国仏教に於ける布教伝道としての葬式仏教」
湯浅治久氏（市立市川歴史博物館学芸員）
「葬式仏教の公益性と再生仏教」
小谷みどり氏（第一生命経済研究所主任研究員）
【３】研究例会
●研究員が各自のテーマに沿って研究・調査を行い、研究発表を行った。発表テーマと発表者は次の通り。
○「過疎地域寺院研究プロジェクト研究発表」河崎俊宏師
○「ＩＴで何ができるか」中村龍央師
○「樺太の仏教と大陸での宣撫活動についての基礎的考察」坂輪宣政師
○「『立正安国論』考」岩田親靜師
○「単立寺院日朝寺について」小瀬修達師
○「立正平和活動に対する提言〜中央教化研究会議の議論から〜」 野村佳正師
○「中世日蓮教団における法華一揆の研究─その構成員を中心として─」齋藤宣裕師
○「災害救援における宗教団体の取組から〜天理教・曹洞宗・幸福の科学から〜」小林康洋師
○「宗教関連支出と地域経済格差」原一彰師
【４】現地調査
●五月二十二日、神奈川県名瀬妙法寺へ前久住所長蔵書資料調査を行った。
●十一月十六日〜十八日、京都府に於いて研究員現地研修会を行った。
●過疎地寺院対策に関する調査をＰＪ担当者が各々の地元に於いて継続的に行った。
３、出版・資料収集
【１】「現代宗教研究」第四十三号を編集し、全教師に配付した。
【２】教団史研究資料の一つとして、各種資料より「平成十九年日蓮宗年表」を作成し、全教師に配布した。
【３】「現代宗教研究」別冊として、『創価学会と公明党の動向を考える』を作成し、全教師に配付した。
【４】新宗教関係資料を収集し、保管した。
【５】各種伝道教化に関する資料を収集し、保管した。
【６】伝道・教化・研究に必要な図書を購入した。
【７】今年度購入・寄贈図書のコンピュータ管理のための蔵書整理とデータ作成を行った。
４、研究交流・会議
【１】五月二十五日、宗務院に於いて、教区教研連絡会議を開催した。各教区教研の前年度運営委員代表と本年度運営委員代表、及び次年度運営委員代表が出席して、前年度の報告と本年度の計画を聞き、教研会議運営について話し合った。
【２】五月二十六日、宗務院に於いて、第二十四回「教化センター連絡会議」を開催した。会議では、各センター発行の布教・教化・伝道資料の交換が行われるとともに、センター運営に関する問題点と各センター間の交流推進について話し合った。
【３】六月九日、東京都品川区立正大学に於いて、奏進七五〇年記念講演＆シンポジウムが開催され、出席した。
【４】六月十一日、東京都大田区宗務院に於いて、日蓮宗開教布教センター主催「国際教化シンポジウム」が開催され、出席した。
【５】六月十五日、東京都荒川区ホテルラングウッドに於いて、「東京四部布教講習会」が開催され、出席した。
【６】六月二十日、東京都豊島区大正大学に於いて、「第十七回日本近代仏教史研究会研究大会」が開催され、出席した。
【７】六月二十五日、東京都品川区立正大学に於いて、「立正安国・奏進七五〇年公開シンポジウム」が開催され、出席した。
【８】七月三日、京都府京都市本願寺聞法会館に於いて、「第九回生命倫理研究部会」が開催され、出席した。
【９】七月四日、東京都品川区立正大学に於いて、「仏教思想学会主催第二十五回学術大会」が開催され、出席した。
【10】十月五日、東京都大田区宗務院に於いて、日蓮宗宗務院宗務総長室主催第二回セミナー「葬送墓制の変化を考える」が開催され、出席した。
【11】十月六日、東京都港区東京グランドホテルに於いて、「お寺の公益性を考えるシンポジウム二〇〇九」が開催され、出席した。
【12】十月九日、神奈川県横浜市国際仏教交流センターに於いて、第八回教団付置研究所懇話会・年次大会が開催され、出席した。
【13】十月二十六日〜二十七日、京都府京都市立本寺に於いて、「いのちのシンポジウム」が開催され、出席した。
【14】平成二十二年一月二十二日、東京都大田区宗務院に於いて、日蓮宗宗務院教務部主催「第二十二回勧学院研修会議」が開催され、出席した。
【15】平成二十二年二月二十二日〜二十三日、京都府京都市京都大学に於いて、「文化とコンピューティング国際会議」が開催され、出席した。
【16】平成二十二年三月十五日、京都府京都市本願寺派教学伝道研究センターに於いて、教団付置研究所懇話会主催「第一回自死問題研究部会」が開催され、出席した。
平成二十二年度事業計画案
１、教化研究会議
●第四十三回中央教化研究会議
・期日 九月七日（火）〜八日（水）の予定
・会場 宗務院
・教区教研運営委員や関心のある本宗教師の出席。
・運営会議を開き、内容を協議し、企画・運営などの要綱を決定する。会議資料を作成する。
●地域教化研究会議の開催運営
・全十一教区での開催運営。
・中央教研との関連を踏まえ、各教区・管区で教化の現場に関連するテーマを企画し、教化研究の充実を図る。
・教研運営委員と協議し、地域の独自性を加味し、企画・準備・運営に取り組む。
２、研究部門
●日蓮教学の現代化。中央教研や教化学研究発表大会の成果を踏まえ、研究員を中心に教学の現代化について研究を行う。
●教化学の研究。第十一回教化学研究発表大会を開催し、教化のあり方、現代教化の方策を研究する。必要に応じて、管区単位での教化学研究集会開催し、地域毎の教化研究を推進するとともに、管区教化研究会議開催の機運を醸成する。
●教団論の研究。第二十一回法華経・日蓮聖人・日蓮教団論研究セミナーを開催し、現代の諸問題と教学・教化について研究をすすめる。
●新宗教研究。法華系新興教団を中心に、研究を行う。
●立正平和運動の研究。新宗門運動「立正安国・お題目結縁運動」における立正平和運動の位置づけと、『立正安国論』奏進七五〇年（平成二十一年）の意義を考える。
●教団史研究。明治以降の近代日蓮教団史を中心として、他教団との関わりについて研究する。
●必要な研究調査のため、研究員・顧問・嘱託で分担してプロジェクトチームを構成する。
●研究例会。研究員各自のテーマをそれぞれの立脚点として、研究を継続し、成果を発表する。
●現宗研ウェブサイト上の「日蓮宗教化センター」を運用する。また、諸資料のデータベース化、各種事業の公開など新たな布教伝道方法を研究する。
●「仏教各宗教化関係研究機関連絡協議会」「教団付置研究所懇話会」「日本近代仏教史研究会」への参加。
●その他
３、調査部門
●他教団活動実態調査アンケート結果をもとに、他教団の活動実態を分析し、必要に応じて第２次調査を実施する。
●過疎地域寺院活性化検討委員会・伝道部と連携を計りつつ、過疎地域寺院の実態調査を継続し、対策を検討する。
●必要に応じてアンケート調査・現地調査を実施する。
●その他
４、資料部門
●各教化センターとの教化研究、布教資料などの交流を図り、収集に努める。
●図書を購入し、コンピュータで蔵書を管理し、ウェブ上で検索できるシステムの構築につとめる。
●視聴覚資料の購入・保管。
●各種教化資料を収集し、保管する。
●創価学会・顕正会など法華系新興教団に関する資料を収集し、保管する。
●日蓮宗アーカイブとしての役割を果たすための各種資料の収集保管。
●「現代宗教研究」第四十四号の発行。
●「平成二十年日蓮宗年表」の発行。
●教化シリーズの発行。
●その他
５、会議
●教化センター連絡会議を開催し、教化センター間の交流、情報交換などを行う。
●教区教化研究会議連絡会議を開催し、各教区の教研運営委員とともに各教区教研間の協力と調整を図り、一層の充実を目指す。
●研究員会議・顧問会議・嘱託会議の開催。
●その他