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お知らせ

記事公開日:2019年08月22日

第11回神儒仏合同講演会

【シンポジウム】
第11回神儒仏合同講演会
〜自然と共に生きる〜

【共催】
宗教法人   神田神社
公益財団法人 斯文会(湯島聖堂)
公益財団法人 中村元東方研究所(東方学院)

 

【日時】
2019年7月29日13時〜17時

【場所】
神田神社 祭務所ホール

【講演】
儒 教   [日本人の自然観]                             宇野 茂彦先生(公益財団法人斯文会副理事長)
神 道   [SDGsからひもとく自然と神道]          中島 彰良先生(天津市経済環境技術開発区戦略顧問)
仏 教   [法華経の生命観ともののいのち論]   岡田 真水先生(兵庫県立大学名誉教授)

【趣旨】
 自然災害が多発し、環境問題が深刻化する昨今、「持続可能性」や「生物多様性」などのキーワードに伴って、「自然との共生」について問われることが多くなっている。古来人は自然と共に生きてきた。そして、東アジアの思想的伝統は、「自然」と「人間」を切り離さず一体的にとらえる傾向が強かった。人と自然が共に生きるためには、どのようにすればよいのか。あらためて、神道・儒教・仏教から、現代的課題への示唆を得たい。(開催案内より抜粋)

【コメント】
 神儒仏合同講演会では、100名以上の参加者が見られ、後部席には、報道関係者の席も用意されていることから、多くの人が「自然と共に生きる」というテーマに関心を寄せていることを肌で感じた。
 まずは宇野茂彦先生が儒教的観点から、「五行」という思想を軸に「五行相勝説」や「五行相生説」、色、四季、方位などを「五行」に振り分けて考える「五行図」などについて語られた。それは、私たちが日常生活で無意識に考え、話し、行なってることと、密接に関わっており、切り離すことが出来ないものであると感じた。
 次に中村彰良先生が神道的観点を踏まえて、「資源の循環と環境」について話された。今日人々は、貧困、餓死、差別などの社会問題や異常気象に直面し、バラバラのように感じるが、宇宙から地球を見た場合、地球は、人々は、1つになって生きているように感じる。と宇宙飛行士は思うという話を伺い、それらの社会問題や異常気象は、地球が何か私たちに何かを訴えているのではないか。と感じた。
 最後に岡田真水先生が仏教的観点、なかでも法華経について話された。法華経での「衆生」とは、全ての存在のことを意味し、そこには、生物、植物だけでなく、「物」なども含まれるという。なので、針供養など「物」の供養も行うこともある。人は、つながりの中で生きているのであって、自分の身の安らぎを求めるなら周りの環境をどうにかする必要がある。つまり、自分の周りのすべての「物」を大切にしていくことが重要であると感じた。