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お知らせ

記事公開日:2019年05月15日

日本伝統仏教者のためのマインドフルリトリート

【シンポジウム】
日本伝統仏教者のためのマインドフルリトリート
〜日本仏教とプラムヴィレッジの相互対話〜
 

【主催】
全日本仏教青年会、プラムヴィレッジ招聘委員会
 

【日時】
2019年5月8日 13時~10日12時
 

【場所】
曹洞宗大本山總持寺
 

【講師】
ブラザー・ファプチャック(プラムヴィレッジ・ダルマティーチャー)
藤田一照(前曹洞宗国際禅センター長)
蓑輪顕量(東京大学人文社会系研究科教授)
 

【趣旨】
 ティク・ナット・ハン師率いるサンガ「プラムヴィレッジ」の皆様との合同研修会は、今回で早くも5回目となります。2015年開催されました第1回研修「プラムヴィレッジの高僧30名v s 日本の青年僧100名対話会」( 於・曹洞宗檀信徒会館) の大成功をもとに、2016年には第2回研修「応用仏教-ブッダの教えを現代に生かすために-」(於・浄土宗大本山増上寺) 、2017年には第3回研修「日本伝統仏教とプラムヴィレッジ僧侶団の相互対話」(於・浄土宗大本山増上寺)を、2018年には第4回研修「WFBY世界大会/世界仏教徒会議日本大会慶讃~日本伝統仏教者のためのマインドフルリトリート~日本仏教とプラムヴィレッジの相互対話」(於・曹洞宗大本山總持寺)を開催いたしました。皆様方のご要望に応え、今年もこの交流研修会を、曹洞宗大本山總持寺、公益財団法人仏教伝道協会、WFBY世界仏教徒青年連盟の協力のもと、全日本仏教青年会、プラムヴィレッジ招聘委員会の共催にて開催できる運びとなりました。
 昨年1 1 月、日本全国各方面の協力を以て円成いたしました「世界仏教徒青年会議日本大会(WFBY世界大会)」において、私たちは、世界で注目される、社会に参画する日本仏教の果たすべき役割について学びました。そして、その学びこそが、海外ではなく日本国内における我々の今後の布教伝道と仏教文化敷衍の在り方を改めて構築する原動力であると確認いたしました。この研修会では、国際社会より期待されるこの「社会実践」を基本とする日本仏教・大乗仏教の重要性に対する確信を以て、世界仏教の最先端を参究して参りたいと思います。
 世界的仏教者の第一人者として欧米で名前を馳せ、医学界でも大きな注目を浴びる「マインドフルネス」の提唱者ティク・ナット・ハン師の仏教理論と布教方法と、大乗仏教界最大の勢力を持つ日本伝統仏教との対話が作り出す相互作用は、今後の仏教のあるべき方向性を一つの指針として創出するとともに、私たち日本僧侶の現場における布教実践の大きな参考となることでしょう。さらにこの研修会は、国際化する日本社会に呼応し、日本仏教界が将来の仏教者に必要とする「バランスのとれた国際感覚」を養うことも出来る機会となります。この貴重な研修会に是非ともご参加下さいますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。​​(開催案内より抜粋)
 

【コメント】
  日本仏教者のためのマインドフルネスリトリートでは、40名を超える参加者があった。
  主催者の一人である世界仏教徒青年連盟理事長の村山博雅さんの挨拶では、海外の仏教者の集まりに参加した際に、戒律主義ではない日本仏教は厳しい目で見られている現実が語られた。リトリート内で行われた基調講演や座談会を通して、日本仏教における戒律の問題が取り上げられており、参加者は戒律とどのように向き合うべきなのかを考えさせられた。
 プラムビレッジの僧侶より、戒律とは、人を強制する掟ではなく、気づき(マインドフルネス)への重要な入口であって、戒律=マインドフルネスであることが示された。また、250程の戒を日本の僧侶が受けることは、日本の状況には合わないことや、他国の仏教を真似するのではなく、自分たちの仏教を大切にして欲しいという発言があったことは大変興味深かった。戒律と向き合う上でもマインドフルネスは重要な要素であり、日本仏教の僧侶がマインドフルネスを学ぶ重要性を再確認させられた。