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お知らせ

記事公開日:2018年12月11日

「死刑廃止を考える」-いのちの尊厳と人権的見地からどのようにとらえるか-

【シンポジウム】
「死刑廃止を考える」-いのちの尊厳と人権的見地からどのようにとらえるか-

【主催】
(公財)全日本仏教会 社会・人権部

【日時】
2018年12月11日 14時~16時30分

【場所】
築地本願寺 第二伝道会館

【講演者】
[報告者]
小川原優之氏(日本弁護士連合会 死刑廃止及び関連する刑罰制度改革実現本部 事務局長)
柴田 崇氏(日本弁護士連合会 犯罪被害者支援委員会 事務局次長)
江川紹子氏(ジャーナリスト)
[進行]
戸松義晴氏((公財)全日本仏教会本会事務総長)

【趣旨】

本会主催人権セミナー「死刑廃止を考える」-いのちの尊厳と人権的見地からどのようにとらえるか-を築地本願寺を会場に開催いたします。

 昨今、死刑制度について各団体で様々な取り組みがなされております。
 死刑制度については国内外に様々な考え方があります。犯罪被害者や被害者遺族・関係者への人権的な配慮として、国家が個人情報を踏まえたマスコミ取材のあり方や精神的ケアについて、より一層の充実を図るべきであります。
 また、加害者が心より反省し、悔悟の念をもって犯罪被害者と被害者遺族・関係者に謝罪を述べる機会を奪うことが無きようにすることも重要です。
 宗教界において「いのちの尊厳」や「人権的見地」から、今一度、死刑制度について、議論の場を設けることは肝要と考えます。 つきましては、お一人でも多くの方の奮ってのご参加をお待ちしております。
(HP抜粋)

【コメント】
初めに各講師より基調提案がなされた。まず、「日本では2014年に内閣府が行った世論調査で『死刑もやむを得ない』と答えた割合が8割に上っているが、諸外国を見ても世論によって死刑制度を改憲した国はなく、議論を活発にすることが望まれる」、「日本政府は、国連の人権理事会から死刑制度の廃止についてたびたび勧告を受けており、2018年12月5日には超党派の国会議員による『日本の死刑制度の今後を考える議員の会』が発足した」といった死刑制度を巡る直近の動向について、小川原氏より説明いただいた。
また、家族を殺されたり働けなくなるほどの傷を負わされた被害者が、裁判後も経済的に救済されないという現状に対して、柴田氏より凶悪犯罪に対する法改正の必要性について問題提起がなされた。
後半のトークセッションでは、諸外国の取り組みや世論調査の設問の文言など様々な意見が交わされた。結びとして僧侶にむけ、「賛成か反対か迷う人々(檀信徒)に仏教者としての考えを明確に示してほしい」と、小川原氏より期待の言葉をいただいた。
死刑制度について存置、廃止の双方の立場から意見を聞き、命の尊厳や人権的見地から考えを深めることができた。しかし、本講演のタイトルからして反対意見が出難く、それぞれの講演時間も短かく設定されていたため、活発な議論の場とはならなかったように感じた。本講演だけでは、存廃どちらが本当に望まれるのか決めかねるというのが一個人として(僧侶という立場からではなく)率直な感想である。