記事公開日:2017年02月18日
人口減少時代に宗教はどう立ち向かうか
【シンポジウム】
人口減少時代に宗教はどう立ち向かうか
【主催】
(公財)国際宗教研究所
【日時】
2017年2月18日 13時~17時
【場所】
大正大学1号館2階大会議室
【講演者】
[司会]
山中 弘氏(国際宗教研究所所長・筑波大学教授)
[パネリスト]
佐藤 一伯氏(御嶽山御嶽神社宮司)
袴田 俊英氏(曹洞宗月宗寺住職)
山田 弘子氏(GLA理事)
吉村 ビクトリア氏(浄土真宗本願寺派玄武山正念寺坊守)
[コメンテーター]
櫻井 義秀氏(北海道大学教授)
【趣旨】
人口減少や高齢化などによって地域の力が衰え、一部の大都市への人口の集中という事態が生じている。こうした事態は地域経済の衰退といった問題ばかりでなく、宗教の領域においても深刻な影響を与えている。近年、檀家たちの都市部への移住や高齢化などによって、過疎地域にある寺院が存立の危機に立たされているという著作が話題になったように、それぞれの地域のコミュニティの中心を担ってきた寺社が、今日、地域社会の衰退の中で姿を消そうとしているというのである。こうした状況は新宗教も例外ではないようである。かつて、都市化の進展の中で急速に教勢を拡大してきたとされる新宗教教団も、高齢化、過疎化の波にもまれて苦しんでいることが、近年の調査からも明らかになっている。
しかし、様々な社寺や教団は、過疎化、高齢化という状況を、ただ手をこまねいて傍観しているわけではない。むしろこうした状況の中で、寺社を中心に地域を新たに再生する試みや、地域から新たなビジョンを示そうとする動きも生まれている。また、グローバル化、SNSなどの情報技術の飛躍的な発展によって、日本人以外の人々が寺社の活動に参加するという新しい動きも登場してきている。そこで、本シンポジウムでは、地域社会を直撃している過疎化、高齢化といった人口減少社会の出現というおおきなうねりの中で、宗教はどのような影響をうけているのか、また、そのなかで、新たにどのような役割を模索しようとしているのかを論じてみようというものである。
(HPより抜粋)
【コメント】
人口減少や地域での課題を見据え、宗教施設や宗教者として地域のコミュニティーと共に新たな取り組みに臨んでいる事例が各方面から報告された。地域課題や特性に積極的に目を向け、地域コミュニティーと共に取り組もうとする姿勢が印象的であった。