記事公開日:2016年11月02日
お寺のための安心会計1day教室
お寺のための安心会計1day教室
日時:2016年11月2日(水) 午後1時〜午後6時
場所:東京都 梅上山 光明寺
講師:河村照円師(真言宗僧侶・税理士)
対象:お寺の会計に関わる方(僧侶、寺族、坊守、法務員、総代など)
当日参加者:5名程度
お寺の公益性や社会的存在意義が問われつつある昨今、お寺も適切かつ透明性のある会計を行なうことが不可欠になっています。本講座では、税理士であり住職でもある河村照円さんを講師にお招きし、これからのお寺に求められる会計の要諦を実践的に学習します。(HP告知より抜粋)
[講師からのメッセージ]
「いま、お寺で自由に使えるお金はいくらありますか?」
実はなかなかこの問いに答えられるお坊さんがいません。
これでは、たとえば「永代供養墓を建立する」といった事業を行うときにどのくらいの予算を立てればよいのか分からないと思います。
そこで、会計記録が役に立ちます。
具体的には
(1) 日々の記録
(2) その集計
(3) 決算書の数字を読み取る
(4) 未来を予測する
これを繰り返すことによってお寺の財務状態がよく分かってくるのです。
お寺は給料や保険料など「支出は安定的」に発生する一方、お葬式のお布施など「収入は不安定」という特徴があります。
その特徴を踏まえたうえで、お寺が資金不足にならない範囲で教化活動に使えるお金がいくらあるのか、を学んでいきます。
今までも寺院会計の話はどこかで聞いたことがあるかもしれません。
しかし、その内容は
帳簿をつけないと税務署から指摘を受ける。
だからしっかりと帳簿をつけましょう。
というお話ばかりだったと思います。
そのような後ろ向きな気持ちで行う会計は正直、面白くないはずです。
税務署のために帳簿をつけるのではありません。
「未来のありたいお寺の姿を実現させるために」行うものだと思っています。
そうはいっても会計は難しいというイメージを持たれている方も多いです。
・今まで会計のことは全く学んでこなかった
・税理士に任せっきりで、実はよく分かっていない
・お寺のお金は住職が握っていて、正直、何もわからない
このような方でも安心して受講できるように、最初の基礎から学んでいきます。
数字センスを磨いてお坊さんの総合力を鍛えたい、そんな方に役立つ情報をお伝えしたいと思っています。(HP告知より抜粋)
一般社団法人お寺の未来により開催の、上記セミナーへ参加しました。
まず、河村照円師による会計の基礎についての講義と、簡単な練習問題を通じての実践を行い、その後、グループワークによって、複数の会計科目や、複数年度の会計を通して寺院運営を分析し、会計の視点から、いかにお寺で適切な運営を行うかということを実践しました。
その結果、ケーススタディで例示された寺院は、当初は行き詰まっているかのように見えたものの、会計の分析に基づく適切な運営によって、新たな事業を行うまでに改善することができるということを、体験してきました。
寺院運営では、お金の管理について、オープンに情報を共有する場はあまり多くありませんが、こうした取り組みの重要性を肌で感じたセミナーとなりました。