日蓮宗は、この度の集団的自衛権の行使容認という閣議決定が、我が国に戦争の危機をもたらすことを強く危惧するものであります。
昭和29年、本宗は世界に向けて戦争反対・原水爆禁止を訴える世界立正平和運動を提唱し、全国各地に展開して参りました。
この立正平和運動は、広島・長崎の原爆による惨禍を直視し、日蓮聖人の四海帰妙・正法弘通の誓願から全人類の仏性を開顕し、現実に浄仏国土の成就を目的とした運動です。
その後、歴代管長が先頭に立ち、被爆者救援托鉢や千鳥ヶ淵戦没者墓苑追善法要、中国人俘虜殉難者遺骨送還、被爆者援護法制定折鶴行脚等の活動を展開して参りました。千鳥ヶ淵戦没者墓苑での法要は、今日もなお宗門運動「立正安国・お題目結縁運動」の世界立正平和活動に受け継がれ、実施されております。
「いのちに合掌」「世界立正平和」を目指す日蓮宗は、国際平和の実現のために日本国憲法の恒久平和の理念を尊重し、将来にわたり戦争や武力行使のないことを強く願うものであります。
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