記事公開日:2018年12月13日
いまを生きる宗教〜宗教者×現代社会〜
【シンポジウム】
いまを生きる宗教〜宗教者×現代社会〜
龍谷大学大学院実践真宗学研究科 創設10周年記念行事
【主催】
龍谷大学大学院実践真宗学研究科
【日時】
2018年12月13日 13時~17時半
【場所】
龍谷大学大宮学舎 東黌101教室
【講演者】
[記念講演講師]
名越 康文氏(精神科医・相愛大学客員教授)「私は何処から来て何処に行くのか」
[クロストーク登壇者]「実践真宗学とは? ~原点に返り、挑戦する。~」
現役生:熊鰐信行 氏(3回生)、葛野憂利華 氏(2回生)、足利大輔 氏(1回生)
修了生:南條成美 氏(2期生)、大塚雄介 氏(3期生)、武藤自然 氏(4期生)、吉井直道 氏(6期生)
教 員:清岡隆文 氏、深川宣暢 氏、殿内 恒 氏、金澤 豊 氏
[スペシャル音楽ライブ]"LIFE SONGS 公演"
浄土真宗本願寺派若手僧侶
【趣旨】
さまざまな問題がひしめく現代社会の中で、浄土真宗、そして宗教者のあり方を実践的に考えることを目的に、2009年、新たに「実践真宗学研究科」が、龍谷大学大学院に創設されました。その設置趣旨に、「宗教的実践の研究者」「専門的実践者」の育成が目的とありますように、現在に至るまでの10年間、本研究科では宗教実践の研究を推進するとともに、多岐にわたる現場で活躍する宗教者を、修了生として送り出し続けています。
このたび、本研究科が創設10周年を迎えるにあたり、関係者・修了生をはじめ、宗教者の実践活動に心を寄せる皆さまが、一堂に会する記念行事「いまを生きる宗教~宗教者×現代社会~」を開催する運びとなりました。この記念行事を通して、本研究科の10年の歩みを振り返ってその原点を確認するとともに、現代に求められる宗教実践への新たな挑戦に向けて、皆さまとともに考え、交流する時間を持つことができればと願っています。多くの皆さまのご来場を、心よりお待ちしています。
(龍谷大学HP開催趣旨)
【コメント】
龍谷大学大学院実践真宗学研究科では臨床宗教師研修も行われており、名腰氏の講演では臨床宗教師に言及され、精神科医としての経験からも、その重要性や必要性について話された。クロストークでは、現役生と教員、修了生と教員、の二部構成で行われた。現役生からは宗門教学と実践をどのように結びつけていけばいいのかなどの質問もあった。また一人の現役生は大学卒業後に所属寺院に戻ったが、教学と現実のギャップを感じ、どのように宗教実践をしていけばいいのかを考えたいと研究科への進学を決心したという。修了生からは、在籍時代の実践活動についての話が聞かれた、寺院を出て道行く人の愚痴を聞く「グチコレ」、ヒーローショーを通して仏教の教えを伝える「ジッセンジャー・プロジェクト」、仏教とアートをつなげた実践活動、仏教フリーペーパー「ののさま」など、多くの実践活動が研究科から誕生している様子がうかがえた。大学院生の興味関心や柔軟な発想から出てくる実践アイデアを、大学院において様々な教員の元で理論付けをしながら行っていくことは、価値観の多様化する現代社会へ向けて、様々な視点からアプローチをしていく上で大変有効であることが感じられた。