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お知らせ

記事公開日:2017年05月31日

第2期安寧僧養成講座

【シンポジウム】
第2期 安寧僧養成講座
ー死別のケア 大切な人をなくした方と歩むためにー

【主催】
全日本仏教青年会(救援委員会)

【日時】
2017年05月31日 12時30分~16時30分

【場所】
浄土宗宗務庁

【講師】
水口陽子氏(一般社団法人 リヴオン理事)

【趣旨】
日頃から大切な人を喪った遺族と接する機会が多い僧侶ですが、意外なことに、多くの宗派の僧侶養成プログラムの中で死別のケアを学ぶ機会が用意されていません。そのため、遺族に対して配慮の欠ける対応をしてしまう僧侶や、どうしていいかわからないので遺族と接することを極力避ける僧侶の存在を耳にすることがあります。

葬儀や法事の場のみならず、僧侶と接することを求める遺族たちは、どうしたらよいか分からない不安を抱える中で、「心の安寧」を求めて訪ねてきているのではないでしょうか。それを僧侶が不用意な言葉で遺族を傷つけ、不適切な接し方によって遺族を苦しめてしまうならば、本末転倒というものです。僧侶のもとへ来られる遺族たちに、できるかぎり心の安寧を得てもらうためのお手伝いをしてゆくためにも、僧侶の側がしっかりと死別のケアを学ぶことが求められています。

本講座は、本当の意味で人々の安寧に寄与することができる僧侶、いわゆる〝安寧僧〟養成の第2 期目の学びの場です。災害救援の現場のみならず、苦しみ悩む人々と伴走・伴歩できる〝安寧僧〟が育つ上で、継続的に死別のケアを学ぶことは欠かせないことでしょう。具体的には、講師よりグリーフの概念と死別のケアについての講話を頂戴した後に、実際の事例検討やロールプレイを行います。

ちなみにグリーフとは、単に「悲嘆」を意味するのではなく、大切な存在を喪失することによって生じるさまざまな心身の反応のことです。グリーフや死別のケアの学びを端緒として、ゆくゆくは多くの僧侶がすでに開講されている臨床仏教師や臨床宗教師等を目指し、多様な「苦しみ」の臨床現場へ飛び込んでゆくきっかけとなれば幸いです。大勢の方のご参加をお待ちしています。
(全日本仏教青年会HP抜粋)

【コメント】
しばしば「悲嘆」と訳される「グリーフ」は、大切な人やものを失うことによって、生まれるその人なりの自然な反応や感情、プロセスのことであり、心理的・身体的・社会的・スピリチュアル的な様々な反応が起こります。様々な反応やプロセスが個別的に現れますが、それは「いい」、「わるい」、「おかしい」ものではなく自然な反応であるということだけでも、グリーフを抱える方に伝えることがその方にとっての安心感に繋がることがあるとの講師の言葉が印象的でした。適切な情報を持ち、安心出来るように伝えていくことは、僧侶にとってもとても重要なことなのだと考えさせられます。