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現代宗教研究所とは

略称・現宗研は、昭和37年(1962)第11宗会で長谷川正徳宗会議員の建議案として出された「教学布教所」設置構想が発端、昭和39年(1964)名称を「日蓮宗現代宗教研究所」として発足。初代所長には久保田正文氏が就任、その後茂田井教亨、宮崎英修、室住一妙、中濃教篤、中野文海、宮崎英修、長谷川正徳、石川教張、石川浩徳、久住謙是、田澤元泰、三原正資の各氏が歴任、現在は赤堀正明氏が所長として選任され今日に至っている。

当研究所は、その目的として「現代における諸宗教の実体を調査し、本宗教学の現代的解釈と時代に適応する信行及び布教体系の確立に寄与するため」と規定され、次のような活動を行っている。

◇現代における諸問題の日蓮主義的把握に関する研究、教学の現代的解明に関する研究、現代布教に関する教材及び資料の作成、現代布教の方策に関する研究、現代における諸宗教の実態調査、資料作成に関する調査、その他一般調査に関する事項等。

◇上記方針のもとで、主任をはじめ研究員・嘱託・顧問の相互協力で研究の成果を積み重ね、また、全国各地で熱心に布教活動を行っている教師の意志を反映できるような会議開催が計画されてきた。

◇その第1回が昭和43年(1968)9月に池上本門寺で日蓮宗教化研究会議として開かれ、以来現代社会に対応する教化活動のあり方を探求し、教化に関する経験交流を図り、教化上の問題点及び方策を明らかにする日蓮宗教師による研究交流の場として、現場の教師が平等の資格で参加し、教化についての悩みや課題を自由に提示しあうことによって、日蓮宗の全国的、地域的な教化活動を推進し、教師間の集団的、組織的な教化実践に取り組み、伝道宗門としての日蓮宗確立の方向を目指している。

◇さらに、現在全国各地でさまざまなジャンルで活躍されている現場の教師・寺族・檀信徒が布教教化の現場において経験されている問題点やその解決方法などを各方面からの発表の場として、平成12年5月第1回の日蓮宗教化学研究発表大会が新宿・常円寺で開催された。現在、医学界が医療と看護を分離し、医療の科学(医科学)に比して看護の現場の声として「看護学」が確立されたように、今、仏教学に比して宗教活動の現場から「教化学」を確立することが急務と考え、今後共、継続して行く。

◇出版活動としては、毎年 雑誌「現代宗教研究」を発行。
その他、単行本として「現代に生きる日蓮聖人」「日蓮聖人の伝記と思想」「日蓮聖人名言集」(いずれも隆文館)がある。

(以上、日蓮宗辞典より出典)

◇この研究所は、当所、日蓮宗宗務総長に直属し日蓮宗宗務院に置かれる。と規定されていたが、日蓮宗第85定期宗会(平成13年6月)において「に直属し」は「を補佐し」に改められた。